子宮内膜症と子宮筋腫摘出の手術って?②
こんにちは。
前回、子宮内膜症と子宮筋腫摘出手術の決意をしたところまで書きました。
今日は、その続きになります。
まず悩んだのは腹腔鏡か?開腹か?
手術を提案してくれた医師は、腹腔鏡手術は短時間だし、入院も長くなく、仕事への復帰も早いとメリットを話してくださいました。
その病院は腹腔鏡を得意とする病院だったし、両親の知り合いのところにセカンドオピニオンを求めることに。
結果、セカンドオピニオンは開腹手術でした。
各検査結果を見る限り、腹腔鏡が間違いとは言わないが、取り残すリスクがあるので、開腹して視野を確保した状態で手術をした方が確実だということでした。
ただ、開腹だと入院1週間、その後2~3週間は自宅療養と言われ、当時、秘書のような仕事をしていたこともあり、かなり迷いました。
しかし、36歳、着実に前に進みたかった私は、旦那さんとも相談し、開腹にすることを決意。
覚えている範囲で細かく紹介しますね。(とっても長くなりそうです!)
初めての入院、そして手術
入院初日
相当ビビって半泣きのまま病院へ向かい、個室を希望したのに大部屋になる。
手術前診察、剃毛(看護師さんが剃るので恥ずかしい)、浣腸など前日準備を粛々と。
あとは、確かこの日にお腹を縦に切るか、横に切るか決めたような気がする。
縦より横の方が傷が目立たないけれど、視野は縦の方が広くとれるという点と、
横に切って、万が一の時は縦にも入れる可能性がゼロじゃないと言われる。
十字は勘弁と思い、縦で切ってもらうことに。
この夜は手術の緊張と大部屋で隣の音が気になり、ほぼ一睡もできずに朝を迎える。
手術日(前編)
ほぼ完徹で迎えた手術日。
朝一番8時台の手術に決まり、手術着&血栓防止ソックスを履き、歩いて手術室へ。
ドラマで見るベッドで運ばれて、手術室前で家族が見送る儀式はなかったです!
でも、手術室に入るとドラマそのもの!かなりビビりながら、手術台へ横になる。
若手麻酔科医が左手首の上に点滴のラインを取ろうとするも失敗。
ベテランらしき麻酔科女医が「もういいわ、貸しなさい」と言わんばかりに交代し、
痛みもなくライン取りを終わらせる。ほんと注射って人によりますね・・・。
そして、事前にブログで調べまくり、かなり痛いのを覚悟していた硬膜外麻酔。
膝を抱え、海老のように背中を丸めるよう促される。
チクッとしますと言われ、針が背骨の間?に入る。ん?あまり痛くない。
そこから、カテーテルが挿入されているようだが、あまり感覚はなかった。
その後、麻酔を注入されて即意識を失う。
手術日(後編)
頭がぼーっとしながら目が覚める。まだ手術室。
頭上に見える時計を見ると、針は12時半を指している。
あれ?手術は1時間半のはずなのに??と頭をよぎるも、気持ち悪くて思考停止。
ベッドのまま手術室から出るも、左に右に曲がるので、完全に乗り物酔い。
手術ゾーンの扉を出ると、母と旦那が何かを言っているが全然理解できない。
どうやら個室に移れたようで、そのまま個室に運ばれ、一息つく。
麻酔の影響か、痛みはないが、ひどい気持ち悪さの中、家族が話しかけてくる。
どうやら、10時くらいには終わるはずだったのに一向に出て来ない上、
誰も説明しに来ないので、何かトラブルが起こったのだとヒヤヒヤしていたと。
手術後、執刀医から話を聞いたところ、お腹を開けてみたら癒着がひどくて、
癒着剥離に時間がかかり、4時間という大幅な時間超過になったとのこと。
ぼんやりした頭で、これは待つ側の方が大変だったなと家族を気の毒に思った。
初日は、ほとんど動けぬまま、ぼんやりと過ごす。
背中からは硬膜外麻酔の管が出ていて、下には尿管が繋がっている。
あー、私、手術をしたんだなって実感した。
手術翌日
今日からなるべく寝返りを打つようにと言われる。
いやいや、昨日お腹切ってるのに動けなんて。
ちょっとでもお腹に力を入れると傷が熱くて痛みが走る。
でも、動かないと癒着するのだそう。
この日は、ちょっとだけ寝返りを打つを目標に悪戦苦闘する。
硬膜外麻酔の影響か、何度も吐き気があり、嘔吐することも。
この嘔吐反射が何よりも痛くて涙が出た。
手術後2日目
今日から出来るだけ起き上がって、歩く練習をとのこと。もう??
ただ、今日も動けば吐き気が襲ってくる。立つ練習をする度に、嗚咽し、嘔吐。
燃えそうに熱い傷と痛みに耐え、涙が出てくる。
何をするにもこんなにも腹筋が必要なのだと、腹筋の存在を実感。
手術後3日目
昨日尿管を抜く予定が、立とうとすると嘔吐するので延期していた。
今日は硬膜外麻酔の投入量を少し減らしてみることに。
痛みは増えるかもしれないけど、吐き気はなくなる可能性があるとのこと。
投入量を減らして少しすると、ぴたりと気持ち悪さが改善!
痛みはあるものの、耐えられないほどではないので、ようやく動けるようになる。
そして、ようやく尿管を抜管。恥ずかしいし、独特の感覚だけど、痛みはなし。
これからはトイレは自分の足で行かなくてはならなくなった。
座るのも立つのも歩くのもいちいち痛いが、気持ち悪くないので前向きでいられた。
手術後4日目~退院前日
病院のご飯はどのメニューでも美味しくなくて、申し訳ないけど残しまくっていた。
そんな私を見かねた母が色んなふりかけを差し入れてくれる。ふりかけ万歳!
何日目か忘れてしまったけど、硬膜外麻酔を背中から抜く時も痛くなかった。
ある程度歩けるようになってからは、早く回復したい一心で病院中歩きまくった。
痛み止めの服用もほとんどせずに済み、人間の回復力の高さに感動する毎日だった。
ただ、調子に乗って階段の上り下りを数回した日の翌日は、起きると背中全体が
驚くほど痛くて、お腹をかばって歩いていることに気づき、階段は控えることに。
これから手術を受ける方はほどほどに!
手術後1週間、退院日
ようやく退院の日!
歩けるようになってからは、病院暇だったな。
母が車で迎えに来てくれたのですが、少しの段差で揺れるたびに呻き声が出る。
振動はまだ響くらしい。
その後、2週間少しを実家で毎日散歩しながらリハビリ。
久々の実家生活では、リハビリ中で制限はあるものの、毎日できることが増える
喜びを感じたり、両親とゆっくり過ごせるこの時は、これはこれで貴重だったな。
そういえば、リハビリ中にとても困ったのは、くしゃみ。
鼻炎があり、普段からくしゃみの多い私。
できるだけ事前にくしゃみを止めるも、出てしまった時の痛みと熱さは最悪だった!
手術後3~4週間
ようやく自宅へ戻る。
電車はちょっと怖いけど、痛みはほぼないので、もう大丈夫そう。
会社にはちょうど手術から1か月後に復帰することに。
普段の生活と会社での仕事は違うから、体力持つか少し心配。
でも、仕事に復帰してみたら、1ヶ月も休んでいたことも忘れるくらい、
いつもの生活に戻りました!
お腹に残った傷はおへそから下に向かって15センチくらい。
痛々しい傷が残ってしまったな。
でも、手術後に私から摘出した筋腫の山を見た旦那が、こんな塊をこんなにお腹に入れていたのか!とびっくりしたと言っていたので、やっぱりこの手術を決意して良かったのだと思う。
そして、私の場合は癒着がひどかったので、開腹手術を決意して良かったのだと思う。
背中を押してくれた旦那と両親、サポートしてくれた友人、上司、会社の同僚に感謝。
ちなみに、傷には3Mなどの傷跡保護テープを出来るだけ長い期間貼り、擦れや紫外線や空気に触れることによる乾燥を防ぐことが、傷を綺麗に治す秘訣だそうです。
私は2ヶ月~3ヶ月くらいは貼っていたと思います。
傷跡は4年経つ今もまだ残っていますが、かなり薄くなってきています。
(私の場合、そこにさらに腹腔鏡の傷が増えましたが・・・涙)
かなり長くなりました、すいません。
自分の備忘録も兼ねて、初めての入院、そして手術 の全貌を残しました。
ではまた。